mosagraph

もっさんのわくわくフォトライフ。

久々の読書、「屍人館の殺人」を読んで。

写真のことだけだと書くのがめんどくさくなってくるのか(そういうほど更新していないが)、放ったらかしになってしまうので何でもいいから書こうと思い、今回からは最近読んだ本とかマンガとか行った飲み屋とかどうでもいいことでもテキトーに書いていこうかと。

ということで今回は読書の話です。本の紹介というより、そのうち見返したときに自分が何考えていたか思い出すために書くのでガンガンネタバレとか含みます。未読の方はお気をつけて。

 

 

さてさて、先週の土曜日の昼にやってた王様のブランチで紹介されていたミステリー小説が気になって読んでみました。

その名も「屍人館の殺人」。なんかいかにもな名前ですが、今村昌弘氏のデビュー作で鮎川哲也賞を獲り、このミスとかとかの三冠を達成したとか…この辺はよくわからなかったんですが、番組で紹介していたのもあり、なんとなく久々に本を読んで見たい気分だったのもあり、その日のうちに本屋で買ってきてスルスルと読んでしまいました。

 

小中高と割りかし本を読む方で、読み始めると止まらなくなる性質なのですが、純然たるミステリ小説(定義はよくわからないが)を読んだ経験があまりなく、どうしたものかと思っていました。

とはいえ読まないことにはなんとも始まらないので適当に読んでみると自分が想像していたような堅苦しい文章とは違って読みやすくて驚きました。

ヒロイン兼探偵役の比留子さんのキャラクターや描写が最近のライトノベルのような感じが少しむず痒く感じたものの、これも読みやすい一因だったのかも。

 

購入のきっかけになった王様のブランチでは、この本の面白い、かつ斬新なところはミステリには不可欠な密室(クローズドサークルというらしい。かっこいい)をバイトテロによって発生したゾンビの集団とかいうぶっ飛んだ存在で作ってしまうところだと仄めかしていた。

番組では直接的にゾンビというワードは使わないものの、ほぼほぼネタバレのようなことを言っていたので分かってはいたんですが(自分の予想が合ってるかどうかを確かめるために買ったところも少しある)、実際読み進めていて和やかな雰囲気から急にゾンビが出てくるのは衝撃でした。純粋なミステリーにゾンビという超科学的な存在を出していいのか?ホラー小説じゃん!という思いと確かにこれなら新しい方法で密室を作ることができるという感心が混ざった複雑な感じ…。

加えて探偵兼主人公感漂わせていた明智先輩がさっくりゾンビにやられたのも衝撃でした。明智なんて名字しといて半分より前に退場するとは思いませんでした笑

 

ミステリーを読むときには自分も探偵と一緒に犯人を考えるものですが、なんとなく読んでいるからかセンスがないのか論理的な思考を放棄しているのか、殺害方法のトリックもなにも全くわかりませんでした笑

ただ謎解きパートでは今までの疑問や引っかかっていたところがスルスルと解かれていって気持ち良かったです。トリックの説明もわかりやすかったです。読み終わってから「あああ〜、いや何と無く見当はついていたんだけど」的な負け惜しみを頭の中で考えていました。

ただちょっと犯人の動機が薄い気がしして、あんまり共感?できなかったかなと。ミステリーには殺人とトリックさえあれば動機なんか要らないもんですかね〜。

それに比べて進藤さんのくだり、まっったく想像していなかった死因でしたが、人間味あふれていて好きです。

始めはラノベみたいでなんだか…なんて思ってはいたものの比留子と葉村くんの絡みはほっこりするしかわいいし好きでした。特に最後の「彼は、私のワトソンだ」の台詞はちょっとグッときますね。

 

ゾンビという超飛び道具とか主要人物がバタバタ死んでいくところとかぶっ飛んだ設定のミステリ小説(人が死ぬのは普通?)でしたが、読みやすく読み応えがありとても面白かったです。

なんだか続きがありそうな終わり方だったので、次回作も楽しみです。